残業の過小申告を防ぐ方法とは
当店は1人運営の小さい会社なので、電通のような騒がしさがありません。
ただし、当店でも数名社員がいた時には、残業についての申告は、どのようにしたらいいのか、判断ができず、そのため、相談をしたことがあります。
結論からいえば、「基本給を下げて、残業代にまわす」という点です。
この件について書こうと思います。
残業代すら出ない・できない現実
まず、なぜ?過小申告をするのかは、2つになります。
(1)労働基準方違反のため
(2)残業代が出ない・出せない
となります。電通の場合は、ほぼ(1)のみであり、黒字企業のため、残業代が出せない・出ないというパターンではありません。
その意味では、(1)のほうが悪質であります。
ただし、世間一般的にいえば、当店のような零細企業や赤字企業が多いのが相場であります。
残業代を出しても、それ以上の利益が確保できるのであれば、社員にしろ・スタッフにしろ頑張って対応するわけです。
しかし、これはある程度妄想であり、ほぼ多くの企業は利益を出すために必死で働いているからこそ長時間になるというのが現状でしょう。
これは競争ですから、負けたら潰れるだけであり、何の不思議でもありません。
結果、当店のような赤字企業は、社員すらいない1人企業へとなります。
さて、本題ですが、利益がほぼ無い状態で、社員に残業代を支払うことができない場合、どのようにしたらいいのか?という深刻な問題です。
公務員のように、潰れない組織であれば、ある程度、逃げ道があるのですが、資本力がない零細企業はまったく違います。
このため、残業代が支払うことさえできない場合は、どのようにしたらいいのか相談した結果は、
「本人の基本月給を下げて、残業代で支払ってください」
との事でした。
これについて、社員と話あった結果は、労使協定で、残業代は必要ないので、基本給は下げないでほしい!との事で一致しました。
基本給を下げると、あれこれと面倒な部分があったみたいです。
タイムカード自体は、そのままにして、労使協定を変えて対応するしかなく、結局は社員が潰れそうな当社を辞めて、他社へと移動しましたが、当たり前ですが、潰れる会社へ頑張って働く意味はないわけであります。
このような零細企業の現実があります。
残業代の過小評価は、ある程度、予想される部分でありますし、その程度は大問題ではないのです。
問題があるとすれば、もっと深刻な部分であり、残業代すら支払うことができない企業が沢山あるという現実です。
この点を無視して、残業代の過小申告の話をしては意味がないわけですね。
長時間労働が問題視されていますが、どこかの教授が、
「100時間残業なんて少ないほうだ」
というのは当たり前であります。
運営ですから、時間で仕事をしているわけでもなく、あくまでも「成果」のみで評価されるわけであります。
どこか大きくズレがある部分としては、この点であります。
ブラック企業などと言われるのはまだまだ「まし」であります。
成果をあげるため、日夜努力するのが本来の運営者の仕事なのです。
2016年11月7日
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